■ 父 バスは巡礼の地・聖アンヌ・ボープレ寺院(ここも美しゅうございました)に行った。中はミサ中で、他の観光客も含め、静か〜に内部の飾りを見て回る。 外に出ると、すっかり夜になっていた。 もう終わりかと思っていたら、まだもう一つ美術館に寄るという。そこは後日「地球の歩き方」を見たら載っているところだったが、その時私は全く知らなくて、ちょっと退屈な気分で中にはいった。 「Albert Gilles」というその銅細工の美術館へ入ると、案内に立ったやさしい感じの女性が「ここは私の亡き父の作品を集めたところです」と言った。 その時に気づくべきだったのかもしれない。 ぼんやりと中にはいって最初に私の目を惹いたのは、銅細工の灯篭だった。 あれ?と思った。私の父が似たようなものを作っていて、それは今も父の実家にあるはずだ。 女性は次の部屋に入って、「今から銅細工の実演をしますね」と、薄い銅版を取り出し、どのようにやるかをおおざっぱに説明した後、私たちの目の前でやって見せてくれた。 ・・・それは、まさしく私の亡き父がやっていたことと、全く同じだった。 私は父以外の人がそれをやっているのを、テレビでも本でも見たことがない。きっと父のオリジナルな手法なんだろうと、勝手に想像していた。だが、休みの日にこつこつとやっていた姿は深く心に残っている。その姿が、目の前で実演してみせる彼女の姿とだぶった。 ・・・こんなところでお父さんと出会うなんて・・・!! ブリュノ、ありがとう、あなたは私をここへ導いてくれたんだね・・・!! 感激、感動、感謝。コンサート以外でも涙を流すなんて、思ってなかったよ、ブリュノ。 私はその女性に、私の父も同じことをやっていたんですよ、と言ったら、彼女は嬉しそうに笑った。もっとも、私の父はその趣味を始めて数年で他界してしまったので、プロとしてたくさんの作品を残された彼女の父・Albert Gillesに比べれば、及ぶべくもないが。 何か記念に買いたい〜と思って見つけたのは、ケベック旗のゆりをかたどった作品。もうこれしかないないでしょ(笑)。あとは、きれいなペンダントも購入。 バスツアーはこれでおしまい、オールド・ケベックへ戻った。車窓からひときわイルミネーションのきれいなところがあって、みんなで「きれいーー」を連発。近くに朝見たサンジャン門が見えたので、場所はわかる。もし後で来れたら行ってみよう。 |
■ 広告塔 この日はイタリアンレストラン「ポルトフィーノ」でパスタを食べた。ちょっと毛色の違うものが食べたくなっていた。メニューはイタリア語に英語・フランス語(笑)。おいしかった。 その後、週末の華やいだ気分も手伝って、さきほど車の中から見たイルミネーションを見に、もう一度サンジャン門まで行く。 朝来た時は門の手前で戻った。イルミネーションは門の向こう側。 門をくぐると、そこには広告塔が一つあった。その広告塔には・・・ブリュノ・ペルティエ・・・・・!!!! こ、こんなところでブリュノのポスター(紙ではないが)に出会うなんて〜〜〜〜〜!! そりゃもう、びっくり。モントリオールでは、会場となったバジリカ周辺で一切コンサートのポスターは見なかった。一度は見たいと思っていた、街中でのブリュノ。それが予期せずこんなところで見られるなんて。 それはLe Capitaleというところで翌年行われるコンサートツアーの宣伝だった。ああ、この広告塔ごと持って返りたいよ(無理です)。
ほくほく顔でホテルに戻り、ガイドブックを見たら、そのイルミネーションで飾られた建物が「劇場もそなえたホテルLe Capitole」と紹介されていた。・・・そ、そうか、あそこがコンサート会場なわけか!そりゃ広告塔も立ってるはずだ。しまった、そうとわかってたらもっと詳しくチェックしたのに(笑)。 今度ケベックに来たら(って、いつ?)、あそこに泊まろう。 [ページのトップに戻る] |
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Bruno Pelletier Japan --- White, Light, Holy Night 4