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ドラキュラ感想記








 ブリュノがずいぶん以前からアイデアを暖めていたというミュージカル、「ドラキュラ」。
 
 まだCD完全版すら出ていない段階で細かいレポートを書くのもどうかと思いますし、自分がどれだけ理解できているのか不安もありますし(ははは)、今回はネタばれのないよう簡単にまとめたいと思います。




■ 演出とスタイル

 まず簡単に演出やスタイルなどを紹介しますと・・・。
 
 「凝った演出」というよりは「よく練られた演出」だなと思います。演劇ならではの要素を様々に取り入れていて、より楽しめるように仕上がっています。
 ノートルダムのように歌の連続ではなく、ところどころにセリフが入っていて、これが演出としてのめりはりにもなっています。ワラキア伯爵(=ドラキュラ)の時の威厳と不敵さ加減は、セリフが入ってる時にたっぷりと堪能しましょう♪

 いわゆるダンサーは登場しませんが、ヴァンピレス(女ヴァンパイア。ドラキュラのしもべ)たちが妖しい雰囲気を盛り上げています。

 ドラキュラのコスチューム、これもまたよく考えられてます。シンプルかつ優雅かつスポーティ。一つの衣装なのに、上着etcを着たり脱いだりするだけでこれだけ印象を変えられるというのは、結構すごいかも。床すれすれの丈のスカート状のものがマントのようにひらひらしてかっこよさアップ。ブリュノの魅力を200%出すのに功を奏した衣装だといえましょう。
 個人的にヴァンピレスの衣装(特に頭の飾り)が妙〜〜に好き♪





■ 見所 

 なによりもまず、「哀しくもたくましい」ドラキュラ。これがブリュノが作りあげたかったものなんでしょうね。コッポラの映画がベースにあるとはいえ、今までの「魔力は強いが、体力的にはひ弱な」ドラキュラ像を引きずって見に行くと、痛い目にあいます(それは私)。なぜならブリュノのドラキュラは、戦士だったヴラッド・ツェペシュ(串刺し公)が原型なので、戦いのシーンでも肉体的に強いドラキュラになっています。
 そしてワラキア伯爵として登場するドラキュラが、威厳があって冷ややかで不敵な笑みを常に浮かべて・・・と、これまた違ったかっこよさ。あるいはまた、吸血鬼として人を襲う時には野生の獣と化すのです。(ほんとーに「グルルル・・・」っていう声出してます)。獰猛な野獣。戦いのシーンでは、相手をおちょくるように舌を出したり、猛り狂ったり。膝蹴り、跳び蹴り、空手をやっていたブリュノならではのシャープでスピーディな動き。
 
 今まで見たことのないブリュノがそこにいる・・・

 「百の顔と千の声を持つ男」との称号をファンになった瞬間から授けてきましたが、これほどだったとは思ってませんでした。私はブリュノのことを何も知らなかったんだ・・・と思うくらい、彼の新たな魅力を存分に見せてくれたと思います。
 もちろん「かっこよさ」だけではなく、ブリュノの演技のうまさも光っています。「そうか、そこでそういう表現をもってくるか」「こんな表情ができるなんて」と感心させられることしきり。さらに、全身全霊を込めて演じているので、こちらが「体力温存するためにももう少し手を抜いたら」と思うくらいです。

 そして演技を見るべきは、ブリュノだけではありません。
 ダニエル・ブシェのレンフィールドが秀逸です。この役は他のドラキュラ作品も含め、ドラキュラ自身に次いで、作品に不安感・不気味さを与える重要なパート&難しい役所だと思いますが、ダニエルはこの役を十分に演じきっていると思います。

 歌は文句なくいいです!アルバムになぜ入ってないの?という曲がここにもあそこにも。
 また、歌手の配置というか、組み合わせ方もいいなと思いました。これはアルバム聞いていてもわかることですが、ブリュノ・シルヴァンという声質の違った組み合わせ、アンドレ(ミーナ)・ガブリエル(ルーシー)もまたしかり。特に「Repose (正式なタイトルは不明。勝手につけました)」の時、ガブリエルはこの曲のために選ばれたのではないかと思うほど、声質がぴったりはまってました。





■ 進化し続けるドラキュラ 

 モントリオール公演からケベック州の各都市巡回公演に入ったわけですが、常に改良の手が加えられています。例えば、上記ドラキュラの野獣度は、モントリオールではあまり発揮されていなかった模様。演技にしても、思いついた工夫を様々に加えていっているようです。

・・・あくなき挑戦者、ブリュノ・ペルティエ。
 
 見ていて嬉しかったのは、ブリュノがそれまでやりたかったことを存分にやってるように感じたこと。
 今までも素晴らしい歌手だとは思ってきましたし、「ブリュノ・ペルティエ至上主義」の私ですが、私の想像をはるかに超えていました。特に役者としてのすごさを、これでもかというくらい見せつけられて、脱帽の一言。見ながらずっと「ありがとう」って思ってました。こんなすごい人のファンであることを、心から誇りに思います。


■ 今しかない! 

 とにかく、ぜひこの作品を見にいって欲しい!というのが、率直な意見です。

 ファンとしてはCD完全版、DVDはぜひとも出て欲しいところですが、こればかりはまだ不透明。ケベック以外を回るかも未定です。何より、DVDでは絶対味わえない迫力をぜひ「体感」してほしいです。
 ブリュノのソロコンサートはある意味いつだって見られます。グランゴワールは年とってからでも(ブリュノがおじいさんになっても)機会があればできる役でしょう。けれど、このドラキュラは今のブリュノにしかできない、期間限定の貴重品です。
 今、幸いにもブリュノはまだまだ公演を続けていて、今あなたがその気になれば、迫力満点の生ドラキュラがあなたのもの。舞台は生ものです。こんな千載一遇のチャンスを逃すなんて、惜しい、惜しすぎる・・・!

 舞台を見るまでは、こんなことを言う気は毛頭ありませんでした。アジア諸国と違ってカナダは遠いですし(私はもう遠いと思わなくなりましたが)、誰でも行けるわけじゃないのは、私が一番よーくわかっています。でも、舞台を堪能してしまった今、「どんなことしてでも見に行って〜」という気持ちでいっぱいです。

 ・・・未見の方、できるならば、ぜひ!!


ドラキュラ感想記

Bruno Pelletier Japan